注文住宅と自由設計は別物!?自由設計のメリット・デメリットや注意点とは

投稿日:2019年05月05日

一戸建て住宅を購入する際、多くの人が悩むのが「注文住宅」と「建売住宅」のどちらを選ぶかです。

しかし、注文住宅の中にも種類があり、注文住宅と建売住宅の間ともいえるプランに「自由設計住宅」があります。自由設計住宅は一般的な注文住宅と別物です。

自由設計には独自のメリットとデメリットがあります。それらを知った上で、どのかたちを選ぶのか決めましょう。

 

□戸建ての種類の「自由設計住宅」「注文住宅」「建売住宅」

一戸建て住宅には、次のような種類があります。 ただしこれらのプランによる違いは絶対的なものではなく、建築会社によっても異なります。

 

*自由設計住宅とは

自由設計住宅は、いわば建売住宅と注文住宅との間に位置する住宅プランです。 決まった建築会社で建てることを条件に販売されている「建築条件付き土地」と、建築モデルプランのセットで販売されていることが多く、「自由」という言葉から受ける印象に反して原則として建築会社の変更はできません。

契約のかたちとしては、「建築条件付き土地の売買契約」と「建築請負契約」をそれぞれ結ぶことになります。

間取りは自由に指定できますが、設備や建材などの仕様は基本的に、建築会社の指定で決まります。仕様が決まっていることで若干自由度が下がりますが、その分建築価格は注文住宅と比べて安くなります。

 

*注文住宅とは

注文住宅は、内外観から間取り、設備など、建築に関わるさまざまな仕様を基本的に自由に決められる住宅プランです。 土地の取得費用と建物の建築費用も、完全に分かれています。

その分建売住宅や自由設計住宅に比べると価格が高めになりますが、「人と被りたくない」「こだわりを形にしたい」といった人に人気です。 ただしこだわりがすべて反映できるため、こだわりすぎて建築費が予算を大幅に上回るというケースも珍しくありません。 建築費を予算内に収めるためには、こだわる点とそうでない点を明確化し、予算にメリハリをつけることが大切になります。

契約のかたちとしては、建築会社と「建築請負契約」を締結します。 土地はそれと別に購入したものであっても、もともと所有していた土地などであっても構いません。 建築会社が自社の所有する土地を販売してくれるケースもありますが、土地の売買契約と建物の建築請負契約は別ものになります。

 

*建売住宅とは

建売住宅は、土地と建物のセット販売です。 間取りや設備仕様、建材などは基本的に決まっています。

契約のかたちとしては、「土地付き建物の売買契約」を締結することになります。

「建売住宅=完成した住宅をそのまま購入する」と思っている人も多いのですが、完成前の段階で売り出されることも珍しくありません。その段階であれば、壁紙の色などの仕様が若干自分好みに変えられるケースもあります。 ただし、仕様のカスタマイズはオプション扱いとなることが多いので、自分好みにあちこちを変更したいならかえって高額になるかもしれません。

建築会社が複数戸分の土地をまとめて取得し、並行して建築作業を進めて販売するケースが一般的です。分譲販売するため、「分譲住宅」と呼ばれることもあります。その場合は外観にある程度統一感があり、街並みが美しくなりやすいという点がメリットです。

ただ、「個性を出したい」「人と被りたくない」という人にはおすすめできません。

 

□自由設計住宅と注文住宅はまったくの別物

自由設計住宅は注文住宅と混同されることがありますが、基本的にはまったくの別物です。 建築会社は建築を請け負うための手段として、自社や提携する不動産会社が所有する土地を「建築条件付き土地」として分譲販売します。そのセット販売商品が自由設計住宅です。

ただし自由設計住宅は明確な定義がある言葉ではありません。それぞれの建築会社によって、その内容は少しずつ違っています。

そこに建てる家のモデルプランが用意されており、間取りは変更できますが設備のグレードや内外装の建材など、ある程度の仕様まで決まっており、原則として不動産会社の変更はできません(分譲地内に売れ残っている土地の場合、ほかの建築会社を通して交渉することで変更可能な場合も)。

 

自由設計住宅が「フリープラン」とよばれることもありますが、同じくフリープランという呼び方で、注文住宅のようにすべて自由に仕様を決められる建築会社もあります。

自由設計住宅にしてもフリープランにしても、どこまで自分で決められるプランなのかは建築会社が自由に設定できます。業界共通の厳密な決まりなどはありません。そのため、自由設計住宅やフリープランを検討する場合は、自分で決められる範囲を事前に確認して契約しましょう。

 

注文住宅は土地と建物の契約に縛りがなく、建築会社を自由に選んで契約します。仕様などの決まりもないので、間取りだけでなく設備や建材まで基本的にすべて自由に決められます。自由設計住宅と注文住宅の違いは、自由度の高さと考えれば良いでしょう。注文住宅の場合も、仕様については確認しておくことをおすすめします。

 

□自由設計住宅のメリットは?

自由設計住宅の最大のメリットは、注文住宅に比べると費用が安くなることが多い点です。建築会社は基本仕様にある設備や建材などを大量仕入れすることで、メーカーから安く仕入れているためです。 また、注文住宅と違って基本仕様が決まっているため、こだわりすぎて費用をオーバーする心配があまりありません。

 

家事導線などは間取りによって決まるので、間取りが自由に決められる自由設計住宅なら、ある程度それぞれの家族の暮らし方に合った家にできます。建売住宅では間取りまで決まっているので、自分たちの暮らしに合わせた間取りにすることができません。

 

土地と建物のセット販売である上に、基本仕様が決まっているため打ち合わせの時間があまり必要なく、比較的短期間で好みの間取りの家を手に入れられるという点も大きなメリットです。

 

□自由設計住宅のデメリットは?

自由設計住宅のデメリットのうち大きなものは、建築会社が決まっているという点です。 建築会社によって工法や仕様がある程度決まっているため、こだわりの工法の建築会社を選んだり、気に入った建築士にプランニングを頼んだり、設計・施工を別々の会社に依頼したりすることができません。

 

自由設計住宅は間取り以外の建材や仕上げの方法、設備などの仕様も決まっています。そのため、契約後に「やっぱりキッチンはこのグレードのものが良かったな」などと思っても、原則として変更できません。例外として変更が認められたとしても、割高なオプション料金の支払いが条件になったりします。

 

また、間取りは自由に変更できるとはいっても、「ロフトを設ける」「吹き抜けをつける」「2階建てを平屋にする」などの大規模な変更は認められないことがあります。もし認められたとしても、オプション費用を請求される可能性があり、結果的に注文住宅より割高になる可能性があることを知っておきましょう。

 

自由に決められる範囲が建築会社によって異なるという点を理解しておき、自分の希望がどの程度反映されるのかを確認してから依頼しましょう。

 

*宅地建物取引業法の規制が適用外

自由設計住宅は、建売住宅認められている契約上のメリット「宅地建物取引業法の規制」が適用されません。

 

土地付建物の売買契約を締結する建売住宅は、自己都合で契約を解除したくなった場合、手付金を放棄すれば解除が可能です。しかし自由設計住宅は建築請負契約を締結するため、会社にもよりますが手付金を放棄しても契約が解除できません。違約金を求められる可能性もあります。

 

建売住宅に近い仕様であっても、契約のかたちが異なるためにこうしたデメリットもあるということを知っておきましょう。

 

□自由設計はこんな人におすすめ

自由設計は次のような人におすすめです。自分が家づくりで重視するポイント、実現したい希望などを箇条書きで書き出してみると、自由設計に向いているかどうかを判断しやすくなります。

 

・暮らしに合った間取りの一戸建て住宅が手に入れたい

・間取りにはこだわりたいが、打ち合わせにあまり時間をかけたくない

・間取りにはこだわりたいが、費用はできるだけ抑えたい

・建材や設備にはあまりこだわりがない

 

「設備にも建材にもとことんこだわりたい人」「建築を依頼したい建築会社や設計士が決まっている人」「予算にある程度余裕のある人」などは、注文住宅がおすすめです。

 

また、「さらにコストを抑えたい人」や「家づくりのセンスに自信がないので流行の設備や間取りで仕様を決めて欲しい人」、「街並みの美しさを重視する人」などには、建売住宅の分譲販売がおすすめです。

 

家づくりを考える人は、当然素人です。素人があまり間取りに凝りすぎると、かえって使いにくくなることも少なくありません。間取りには採光や方位はもちろん、耐震バランスや法規制、採風など実にさまざまな要素があります。

自分で間取りのすべてを決めようと思うのではなく、間取りに求める要素を担当者に伝え、それにあった間取りを提案してもらうことをおすすめします。

 

□住宅は実際に目で見てみるのも大切

自由設計住宅は基本仕様が決まっています。それらの仕様は展示会やモデルハウスで見学し、実物を確認しましょう。引渡し後の一般住宅を公開する「オープンハウス」に参加しても良いでしょう。

 

実際に見てみると思った以上に質感が良く、満足度が上がることもあれば、思ったより質感に満足できないケースもあります。建築後にその違いに気づくとトラブルにつながることもありますし、その段階では費用をかけてもなかなか変更はできません。

 

仕様に対する満足度によっては注文住宅も視野に入ってくるので、実物大の設備で確認することが大切です。

 

□まとめ

自由設計住宅は建売住宅と違い、土地と建物のセット販売でありながら間取りが自由に決められるという特徴があります。

自分のイメージするマイホームに合っているかをポイントに、自由設計にメリットがあるようなら選択してみてはいかがでしょうか?

 

 

ご閲覧ありがとうございます。
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