新築
monochromeの家
構造:木造2階建/敷地面積75.66坪/1階面積:19.78坪/2階面積:15.78坪
構造:木造2階建/敷地面積75.66坪/1階面積:19.78坪/2階面積:15.78坪
STORY
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白い珪藻土塗り壁のやわらかな質感を、ウォルナットブラウンで統一された床や化粧梁、窓枠など木の質感がきりっと引き締めた、和モダンスタイルの空間。
吹き抜けを介して家族がお互いの気配を感じつつ、効率よく動ける間取り。
石川が誇る北アルプスの山々の連なりに呼応するかのように、屋根が幾重にも連なる外観。
オーセンティック=本物とは、この住まいのことをいうのだろう。
本物だからこそ、いつまでも愛される注文住宅だ。
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この住まいは1階がLDK・和室・浴室・トイレ、2階が各個室とトイレという構成の2階建て。
1階は、西側の玄関>ダイニング>東側の階段という軸線の北側にキッチンや浴室といった水回り、南側にリビングおよび和室を配している。
そこでまず注目したいのは、キッチン回り。
このキッチンは、すぐ隣の洗面脱衣室に出入り口が二つあることで、キッチンを中心とした回遊式になっている。それによって、キッチンから直接洗面脱衣室にアクセスが可能となり、たとえば料理のかたわら洗濯機を回し、洗濯が終わったら、キッチンの背後にある勝手口から庭に出て、すぐ物干しができるのだ。
このように、動線計画が効率的になっていれば、家事が楽なのはもちろん、間取りが整理されてデザイン的にもすっきりできる。
暮らしのアイデアと空間の魅力が密接につながった好例といえるだろう。
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障子には、単なる間仕切りに留まらない様々な役割がある。
姿は見せず光は通す、透光不透視のスクリーンとして。
窓と組み合わせれば、室内環境を整える装置として。
そして、組子のデザインを用いた空間演出の道具として。
この住まいでは、空間演出としての障子の存在感がきらりと光る。
というのも、縦のラインを強調した組子が、空間をより広く感じさせているのだ。
これぞ和モダンのお手本といえる、見事なデザインだ。
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この住まいの和室は、前述の障子を開ければリビングと一体になる。
これは和室をリビングにつなげると同時に、子どもの遊び場として利用することを想定したものだ。
親の目が届く場所に子どもがいれば、急なアクシデントがあってもすぐ対応できるし、一緒にお昼寝をすることだってできる。
家族の温もりを大事にした間取りなのだ。
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この住まいのリビングは、長くいてもあきないよう工夫が凝らしてある。
西側の壁、テレビ台上部には、横長のスリット窓。そして西南の角にはスマートな飾り棚がしつらえてある。
そして忘れてならないのが、テレビ台より1段高い、夫婦兼用のパソコンカウンター。
リビングの上部は吹き抜けで、2階には造り付けカウンターのスタディコーナーがあるから、これらが対になって、家族はお互いの気配を感じながら個々の時間を過ごせるのだ。
家族一人ひとりを個室に閉じこもらせることなく、自然に共有スペースにいざなう間取りの工夫。
これはまさに、家族の絆をぐんと強くすることを考えたつくりと言える。