省エネ生活が推奨される現代に、この高気密高断熱の住宅はおすすめです。
そこで、今回はその代表的なデメリットにあげられる高気密高断熱の住宅の臭い問題に触れていきます。
□においがこもりやすい原因は換気にある?!
高気密とは、建物の隙間が少なく空気の出入れが最小限のことです。
高断熱とは、外壁の温度が伝わりにくく室内温度が外気の温度に左右されないことを指します。
高気密高断熱の家とは、室内の温度を効率的に保つことができる省エネな家のことです。
しかし、その高気密高断熱の家にもデメリットがあります。
高気密なので室内の空気やニオイが外に逃げづらくなります。
この換気システムが整っていないとニオイがこもりやすくなります。
それは、密閉化された室内では、家具や建具の接着剤などによる臭気のシックハウス症候群や、キッチンやストーブにある火器による一酸化炭素中毒を防ぐためです。
24時間強制的に換気するシステムが義務化されています。
□3種類の換気システムをそれぞれ詳しく解説!
その義務化されている換気システムには3つの種類があります。
第一種換気は給気と排気を別々のファンに設置して、強制的に換気を行うシステムのことを指します。
機械で自動的に空気の入れ替えを行うので安定かつ正確に換気を行えます。
これは給気の際に排気する空気の熱を利用して温度差を無くし、外気温の影響を受けにくくします。
給気口にフィルターを設置すると、花粉、チリ、虫などの侵入も防げます。
第二種換気は給気だけを強制的に行う換気システムです。
空気を入れる力が強いため、室内は常に加圧状態です。
給気口以外から外気が室内に入り込みづらく、菌や汚れの侵入を防ぎます。
工場、研究所、無菌室など様々な衛生面が重視される施設で使われています。
しかし、湿気が溜まりやすいのであまり住宅では使われません。
あまり住宅には向いておらず、使われることは少ないです。
第三種換気は強制的に排気のみを行う換気システムです。
導入コストがそこまでかからずに戸建て住宅やマンションなどでよく使われます。
全ての部屋に給気口が必要で、排気は一般的にトイレや浴槽などの換気扇で行います。
室内に湿気が溜まりにくく、電気代も安いという大きなメリットがありますが、第二種換気と同じで排気口付近は外気の影響を受けやすいです。
そのため、空調の効率性が落ちるというデメリットがあります。
冷暖房が効きにくいからと言って、給気口を閉めるとしっかりと換気ができないので気をつけましょう。
□においがする際に確認するべきこと!
高気密高断熱の住宅で臭いがする際に確かめるべきことややるべきことを紹介します。
外が低気圧だと室内の気圧が高くなり、空気の外に逃げようとする力が強くなります。
ポイントとして、曇りや雨のニオイがするなら、換気の影響を考えてみましょう。
その他のニオイに関しては、掃除やゴミを廃棄することで防げます。
ニオイの原因が換気にあると推測した場合は次の確認作業を行いましょう。
キッチンや洗面所からの排水の枡が屋外にあるでしょう。
この枡が油や汚れで詰まっているとニオイが溜まりやすくなります。
排水口にはニオイが逆流しないように、排水トラップが付いています。
しかし、排水が流れると稀に空気が逆流することがあり、それがニオイの原因だと考えられることもあります。
空気が逆流したことが原因である可能性も踏まえて、一旦排水桝を掃除するのがおすすめです。
お風呂の換気が強すぎないか、キッチンの換気扇は適度に回っているかどうかなど確認しましょう。
換気が適切な強さで行われていないとニオイの原因になりやすいです。
時には窓を開けて、自然な空気の流れを作ることも意識しましょう。
排水トラップの確認をした後に、忘れがちですが排水口付近の掃除もしっかりと行いましょう。
ここがニオイの原因になることもあるので確認して、しっかりと掃除しましょう。
キッチンや洗面所などのそれぞれの排水口も定期的に掃除しましょう。
□まとめ
高気密高断熱の住宅は省エネで沢山のメリットがあります。
それらを理解した上で住宅メーカーの方々に相談することをおすすめします。