性質上、暖かい空気は上昇するため、高さがある吹き抜けは、寒くなる傾向にあります。
そこで今回は、吹き抜けのメリット・デメリットと寒い吹き抜けを解決する方法について紹介します。
□吹き抜けのメリットについて紹介!
開放感が得られることは、吹き抜けがある空間の最大のメリットです。
開放感のある広い空間では、ダイナミックで快適に過ごせます。
吹き抜けの高所の窓は、低所の窓に比べて、上から光を取り込めるため室内を明るくできます。
また、高所に開閉できる窓があると、暖かい空気は上昇し、冷たい空気は下降する性質を利用して、温度差換気ができます。
吹き抜けの多くは、リビングに設けられていて、リビングは南側にある間取りが多いです。
そのため、リビングに吹き抜けがあると、日当たりが良い部屋を1室失っていると考えることもできます。
部屋を取り壊して、吹き抜けにすることはかなり難しいですが、吹き抜けの状態から床を張り、部屋に転用できます。
将来的に、書斎や子供部屋を作る予定がある人は、後で部屋にできる吹き抜けがおすすめです。
ただし、増床は建築確認が必要になる場合があるため、建築会社と話し合うようにしましょう。
4つ目は、1階と2階の隔たりの解消に役立つことです。
2階建て以上の家は、下の階と上の階が空間的に分断され、家族の気配やコミュニケーションが断ち切られます。
しかし、吹き抜けがあれば、下の階と上の階の分断を解消できます。
□吹き抜けのデメリットについて紹介!
吹き抜けを設けることで、2階の部屋数が少なくなります。
吹き抜けを優先して、部屋の広さを確保したい場合、収納スペースを狭くしなければなりません。
吹き抜けがあることで、リビングの会話や生活音が響き渡ります。
家族で就寝時間が違うと、リビングの音が気になり、寝られないといった問題が生じることもあります。
また、LDKに吹き抜けがある場合、料理やゴミなどのニオイが部屋に付く可能性があります。
吹き抜けに隣接している場所に洗濯物を干すと、ニオイ移りの原因になるため、十分に注意しましょう。
冬は暖かい空気が上に逃げることで寒くなり、夏は外から光が差し込むことで暑くなるため、吹き抜けのある家では、冷暖房の効率は良くありません。
高所の窓や梁の掃除など、吹き抜けのある家は、メンテナンスが大変です。
また、照明の交換や壁のクロスの張替えなどでは、足場が必要になります。
このような場合では、専門業者に依頼し、代わりにメンテナンスしてもらうため、費用がかかります。
吹き抜けのある空間には床がありませんが、床には横方向の力を支える役割があります。
□寒い吹き抜けを解決する方法とは?
先述したように、吹き抜けのある家では、冬は暖かい空気が上に逃げるため、暖房で温めた空気も上昇し、寒く感じることがあります。
しかし、建物の造りや設備を工夫することで、寒さをしのげるため、以下の3つの方法を紹介します。
* 高気密高断熱にする
高気密高断熱の家にすると、吹き抜けのリビングの寒さを和らげられます。
高気密とは、隙間のない家を作ることであり、高断熱とは、壁の中や床下などに入れる断熱材を高性能なものに変えて、窓も熱を通しにくいものを使うことです。
高気密高断熱にすることで、温めた空気が外へ逃げにくく、吹き抜けがあっても暖かくなります。
*大きめのエアコンを選ぶ
吹き抜けのある家のリビングにエアコンを付ける場合、リビングの畳数より大きめのエアコンを選ぶようにしましょう。
吹き抜けは広い空間かつ、空気が上に上がるため、エアコンのパワーに余裕がないと、暖かくなりません。
リビングが14畳であれば、16畳や18畳用のエアコンを付けることをおすすめします。
また、床向きに暖かい風を送る機能のエアコンを選ぶことや、床暖房を併用して、寒さをしのぎましょう。
*シーリングファンを付ける
寒さをしのぐために、吹き抜けの天井にシーリングファンを付けることもおすすめです。
シーリングファンは大きなプロペラの形をしていて、回転することで上昇する暖かい空気を下へ戻す役割があります。
夏の時期には、リビングを涼しくする効果もあるため、吹き抜けのある間取りにする際は、シーリングファンを付けることをおすすめします。
◻まとめ
今回は、吹き抜けのメリット・デメリットと寒い吹き抜けを解決する方法について紹介しました。
吹き抜けには、開放感があることや風通しが良くなるなどのメリットがある一方で、音やニオイが気になるといったデメリットも存在します。
また、吹き抜けのある家は寒くなる傾向がありますが、しっかりと対策をすることで寒さをしのげます。
当社では、住み心地のよい家づくりを行っているので、何かお困りのことがありましたら、お気軽にご相談下さい。