住宅の等級と聞いて、具体的にどういう意味かを説明できる人は少ないでしょう。
なんとなくイメージで分かっていても言葉で説明するのは難しいですよね。
そこで、今回はその等級の内容について詳しくお話しします。
□住宅性能を評価する等級とは何か?
住宅でよく聞く、等級とは一体なんのことなのでしょうか。
簡単に言うと、耐震性や省エネ性などの住宅性能を数値化したものが等級です。
この等級レベルでその家の品質やクオリティーが分かります。
等級の数が大きいほど、それぞれの分野の対策ができていることを表します。
等級1が1番低く、等級2、3と上がるにつれてその品質が評価されているということです。
しかし、等級1であっても建築基準法上の規定は満たしています。
2000年に発表された住宅機能制度によって住まいの等級基準は決められています。
近年ではとても注目されている項目で、最高等級を目標にする住宅メーカーも増えてきています。
等級レベルを競って質の高い、安全な住宅が増えることは良いことです。
しかし、住宅メーカーの話を鵜呑みにするのは危険です。
等級について知ることは家の品質を理解する為にとても大切です。
自分の住宅にどれくらいの等級が欲しいのか、これを機に考えてみて下さい。
□等級の内容について説明します!
国土交通省既定の評価方法基準により、住宅性能表示制度の評価方法は決められています。
住宅性能表示制度は、平成27年に、評価対象であった必須項目9分野が、4分野に大きく分けられました。
必須項目は、構造の安定、劣化の軽減、維持管理・更新への配慮、そして温熱環境です。
構造の安定の等級は、耐震性や建物の強度を評価します。
等級1は数百年に一度起こる大きな地震に備えた耐久性を持っています。
等級2は、等級1の1.25倍、等級3は等級2の1.5倍の耐震性を備えています。
サビや腐敗などによる劣化を軽減する対策がどれだけとられているかを評価したものです。
等級2は想定内の自然条件で必要な対策を60年以内に簡単にとれるレベルです。
等級3は75~90年以内に対策が可能なレベルです。
これは、給水管やガス管などの定期的なメンテナンスを必要とする箇所の清掃や補修のしやすさを評価したものです。
等級2は維持管理を行う上での基本措置が備わっています。
等級3は、専用のガス管や清掃点検が簡単に行える環境レベルを指します。
温熱環境には2種類あり、断熱等性能等級と一次エネルギー消費量等級があります。
これは、冷暖房に使用されるエネルギーを削減するための対策を評価したものです。
温熱環境の等級分けは複雑なので、気になる方はプロに直接聞いてみましょう。
住宅性能表示制度の費用は、10万円から20万円が相場です。
住宅の面積や評価によって料金は変わるため、ウェブサイトなどから確認しましょう。
□住宅性能評価書の種類や取得するメリットを紹介!
住宅性能評価書とは、国土交通大臣に登録した機関が全国共通ルールのもと、住宅性能を公平に評価し、その結果を表示した書類です。
なぜ取得するべきなのか、そのメリットを紹介します。
住宅性能評価書を取得するメリットは大きく2つあります。
国から認められた機関の評価書なので、不動産や住宅メーカーもその価値をあまり疑いません。
そこで認められた分、ローンの金利が緩和されたり、優遇されることがあります。
しっかりと性能の評価を立証した住宅には保険会社も優しくなります。
保険会社の信用を得た分、保険料が割安になるのです。
このように金銭面での緩和や優遇があるので、住宅性能評価書をとることをお勧めします。
評価書をとると決めたら、リフォームや新居を考える際に、よりいっそう等級に関して真剣に悩むでしょう。
快適で安全な生活のためにも住宅性能評価書をとることがきっかけで、等級について真面目に考えることは大切です。
このような点からみても、評価書をとることに価値があるでしょう。
□まとめ
どの分野にどのようなレベルがあるのかを一度調べてみましょう。
住宅に関する安全面や快適さのレベルが分かるはずです。
他にも気になることがあれば、住宅のプロであるイング建築設計に是非ご連絡下さい。
その際は、今までの経験を活かして丁寧にお応えさせて頂きます。