投稿日:2018年07月30日
近年、既存の建物を大規模に改装し、性能の向上や価値を高めるリノベーションが注目を集めています。
しかし、リノベーションのメリットだけが語られる傾向にありますが、実際には良いこと尽くめばかりではありません。リノベーションのデメリットを理解していなかったばかりに思いもよらないことにつまずいてしまうこともあります。
ここでは、リノベーション検討の際の参考にしてもらえるように、自由に設計できるなどのメリットから、新築に比べて住むまでに時間がかかってしまうなどのデメリットを紹介していきます。
メリットとデメリット両方を十分に理解したうえでリノベーションを検討しましょう。
まずはリノベーションのメリットとして、物件の選択肢が増え、好立地を選びやすくなります。希望するエリアで希望通りの新築の戸建やマンションを探すのには大変苦労するかと思います。住みたいなと思う憧れのエリアはあっても、既にその場所には住宅やマンションが立ち並び、新しく土地を取得できないということが多々あります。しかしリノベーションを前提とすれば、中古の戸建やマンションを購入することとなり、新築と比べより安い予算を設定できるため、立地の選択肢が大きく広がります。住みたいエリアの「駅から徒歩10分」という希望条件を満たす戸建やマンションを探し出せる可能性があります。
また、間取りや内装、設備機器が条件を多少満たしてなくても、リノベーションを施すことで、理想の間取り・インテリアの住まいを手に入れることが出来ます。
土地+新築の家を人気エリアで実現しようとすると、予算面で追いつかないこともあるはずです。リノベーションは新築を建てるよりもコストをおさえることができるます。中古を購入してリノベーションする費用の方が、20%~30%程安く済むことが多くあります。土地を確保するついでに家というハコも買うというイメージでお考え頂ければよいでしょう。
次にリノベーションのデメリットとして、中古住宅を購入する際に避けて通れないのが、耐震性の問題です。築年数の経ったマンションや一戸建ての中には、耐震性が現在の法律の基準を満たしていないものもあります。建築基準法の改正や建物の品質が建設者の技術・姿勢によるところも大きいためです。また住むまでに時間がかかります。
中古住宅をリノベーションするためには、当然打ち合わせ期間が必要です。すぐに住み始めることができないこともデメリットとして挙げられます。強度の面でどうしても取ることの出来ない柱や壁もあり、それらの制約を含んだ上で自分好みの家に手を入れる作業は、時間がかかります。
また実際に工事にかかる期間も見込んでおかなければならないため、今すぐ転居する必要がある場合にはおすすめしづらい側面もあります。その他ローン相談が複雑化するケースもあります。中古の戸建やマンションを購入しリノベーションを行う場合に、ローンを利用しようとすると、リノベーションの費用には一般の住宅ローンが利用できないため、住宅ローン以外に、別途、リフォームローンを利用する必要があります。リフォームローンは金利が一般の住宅ローンよりも高い傾向があるため、総じてローンの金利が高くなります。さらに、購入後に工事がはじまるため、工事の間の家賃など二重払いが発生する場合もあり、資金計画をしっかりと立てる必要があります。
最後に中古リノベーションは新築と比べ、より安い費用で希望に叶う物件を、多くの選択肢から選ぶことができます。一方で、あくまでも元々は中古物件ですので、築年数は変わらないですし、予想外のダメージが見つかることもありえます。これらのメリット・デメリットを踏まえ検討してみるのもよいかと思います。
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