ビルトインガレージというワードはお洒落に聞こえますよね。
実際にどういったもので、どのようなメリットがあるのでしょうか。
今回は、そんなビルトインガレージについてお話しします。
□ビルトインガレージの固定資産税について
ビルトインガレージとは車庫を建物の一部に組み込んだものです。
固定資産税とは、所有する土地や建物に対して毎年地方公共団体に支払わなければいけない税金のことです。
問題なのがその固定資産税にビルトインガレージも含まれるかどうかということです。
ビルトインガレージの場合、ガレージ部分が建物の床面積5分の1以下であれば、床面積として計算されない為、ガレージに対して固定資産税はかかりません。
しかし、ガレージ部分が建物の床面積5分の1以下となると固定資産税が発生します。
税金対策をしたいのであればビルトインガレージは建物の床面積の5分の1以下にしましょう。
□ビルトインガレージのメリット
ビルトインガレージのメリットについて触れていきます。
屋根だけのカーポートや、普通の駐車と違い、車が建物の中にあるようなものです。
雨風をしのげられるのは勿論、いたずらや犯罪からも車を完全に守れるのです。
汚れや傷を防ぐだけでなく、セキュリティーもしっかりしています。
2つ目は、乗り降りや車の出し入れが簡単なことです。
建物と車庫が隣接しているため、車からすぐに荷物を出し入れできます。
そして、お子様がいる家庭では、道路や周囲の状況に気を遣わなければいけません。
しかし、ビルトインガレージなら乗り降りが楽なだけでなく子供の乗車降車時の安全も確保できます。
安心してお子様を駐車場内でリードできるのは、子育て中のお母様方にも嬉しいことです。
ビルトインガレージは建物内にあるのでデザインはシンプルだと思われがちですが、家の中から愛車を眺められるようにして楽しむ人もいます。
外から見える部分をお洒落にすることもできますが、この様に家の中から見えるようにして趣味のように楽しむこともできるのです。
土地に建てられる建物の延床面積は容積率によって上限が決まっています。
ビルトインガレージの場合は、延床面積に含まれますが割引の緩和措置の対象に入ります。
要は、同じ容積率の建物を建てる際に、ビルトインガレージがあった方が延床面積の上限が広くなるのです。
□ビルトインガレージを建てる際に気をつける4つのポイント
沢山の魅力があるビルトインガレージで後悔しないため、建てる際に知っておくべき4つのポイントを紹介します。
ビルトインガレージは建物内に造られる為、後から造り直すことが難しいです。
大きい車に買い替える予定があったり、愛車のコレクションを考えているなど、将来の計画によっては大きめのガレージにする必要があります。
また、1階がビルトインガレージで上の階が居住スペースという場合も注意が必要です。
家を出入りする度に階段を使うとなると、老後の生活が大変です。
そんなことにならないよう、将来を見据えた設計にしましょう。
先程も述べたように、ビルトインガレージが建物の延床面積の1/5ならば緩和措置の対象となります。
しかし、この5分の1をオーバーしてしまうと緩和措置の対象外となります。
ビルトインガレージの面積が小さい方が、家の為に面積を使えるのです。
住宅の延床面積とガレージの広さを考えながら設計しましょう。
1階をビルトインガレージにする場合は、壁や柱など建物の支えが少なくなるため、耐震性が低くなります。
横に長い建物であれば、ビルトインガレージでも柱や壁のスペースが確保できるため、耐震性が損なわれることはありません。
しかし、東京の様に、土地があまり無い地域では駐車スペースと家のスペースを同時に取ることが難しいです。
土地があまりない地域でビルトインガレージにしたい場合は、木造の中で最も耐震性の高いSE構法にしたり、丈夫な重量鉄骨構造にしたりなど、建材を考えて耐震性を強化しましょう。
1番最初に触れたように、ビルトインガレージでも面積を考慮することで固定資産税を免れることはできます。
しかし、実際は殆どのビルトインガレージに固定資産税が発生します。
ビルトインガレージの造りがシンプルなら固定資産税を抑えられますが、電動シャッターなどの贅沢な設備をつけると高くなります。
自治体に確認した上で、ハウスメーカーや工務店などに相談しましょう。
□まとめ
このようにビルトインガレージには気をつける点がいくつかありますが、そこさえ押さえておけば魅力の詰まった素敵な車庫です。
住居に駐車スペースが欲しい際は、1つのアイデアとして取り入れてみるのも良いですね。