住宅購入の税金を減らす住宅ローン減税(控除)!受ける条件や流れは?

投稿日:2019年04月27日

家を建てる際はまとまったお金がかかります。

そのため、多くの人は住宅ローンを利用して資金を準備しなければなりません。

国は住宅を取得する人の負担を軽減するための制度として、さまざまな優遇措置を用意しています。その中でも特に効果が大きな優遇措置が、「住宅ローン減税」です。住宅ローンを利用して住宅を取得する人の税金を減額する制度です。

ただし、住宅ローン減税を受けるためには一定の条件があり、家を買った人すべてが無条件に減税を受けられるわけではありません。ここでは住宅ローン減税を受けるための条件や、手続きの流れをご紹介していきます。

 


□住宅ローン控除とは?

住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用して住宅を購入した人を対象にした減税制度です。住宅購入にはまとまったお金がかかります。その負担を軽くすることで、住宅を取得する人を応援するために生まれました。

住宅ローンの負担を軽減するといっても、返済額そのものを差し引くわけではありません。所得税や住民税の一部から一定額を税額控除し、実質的に金銭的な負担を軽くするという仕組みです。

一般的なケースでは、最大控除額(控除上限)は年間40万円です(認定長期優良住宅、認定低炭素住宅は年間50万円)。10年間で最大400万円(認定長期優良住宅、認定低炭素住宅は年間500万円)の控除が受けられます。

 

*住宅ローン控除と住宅ローン減税との違いは?

「住宅ローン控除」と「住宅ローン減税」の違いはありません。
同じ制度に対する別の呼び方で、どちらを使っても構いません。
正式名称は「住宅借入金等特別控除」といいます。

 


□住宅ローン控除の条件

住宅ローン控除は、住宅を購入した人すべてが無条件に受けられる減税制度ではありません。控除を受けるためには、住宅の状況に応じていくつかの条件があります。

 

*住宅ローン控除の条件:新築の場合

・住宅の取得後6ヵ月以内に、自ら居住すること
・床面積(登記簿面積)が50平米以上ある
・床面積のうち、2分の1以上が自己の居住用
・控除を受ける年の合計所得が3000万円以下
・住宅ローンの返済期間が10年以上

住宅ローン控除は、自己の居住用に取得する物件が対象です。賃貸物件や事業用物件、セカンドハウスや別荘などは対象となりません。ただし、店舗併用住宅などであっても、床面積のうち半分以上が居住用であれば住宅ローン控除の適用が受けられます。

年収が一定よりも高い人は、控除の対象外となります。また、住宅ローンの返済期間があまりに短い場合も控除の対象となりません。

 

*住宅ローン控除の条件:中古の場合

中古住宅の場合も、新築住宅の場合と同じ条件が適用されます。さらにそれらに加えて、次の条件のうちいずれか一つを満たしている必要があります。

・木造住宅など耐火建築物でない場合は、築20年以内
・マンションなど耐火建築物の場合は、築25年以内
・耐震基準適合証明書により、現行の耐震基準に適合していることが確認できる住宅である
・既存住宅性能評価書(耐震等級1以上)により、現行の耐震基準に適合していることが確認できる住宅である
・既存住宅売買瑕疵保険への加入により、現行の耐震基準に適合していることが確認できる住宅である

新築住宅は現行の建築基準法に基づいて設計されているので一定の耐震基準を満たしていますが、中古住宅の場合は築年数によっては現行の耐震基準を満たしていない可能性があります。住宅ローン控除の適用条件となるこれらの項目に当てはまれば、現行の耐震基準を満たしていることを証明できます。

 

*住宅ローン控除の条件:増築、リフォームの場合

リフォームなどの場合は新築住宅の基準に加えて、次のような条件が課されます。

・自己が所有し、工事後6ヵ月以内に居住する住宅のリフォーム
・工事費の総額が100万円以上
・一定の省エネリフォーム、バリアフリーリフォーム、耐震リフォーム、または大規模な間取りの変更や修繕など
・店舗併用住宅等の場合、居住用部分のリフォーム費が総額の2分の1以上

100万円より施工費の安いプチリフォームは、住宅ローン控除の適用を受けられません。中古住宅を購入してリフォームする場合、中古住宅の条件とリフォームの条件の双方を満たしている必要があります。

 


□住宅ローン控除の対象となるローン

住宅を購入するために融資を受ければ、すべて住宅ローン控除の適用が受けられるわけではありません。ローンの種類にも、次のような適用要件が定められています。

・民間の金融機関や独立行政法人住宅金融支援機構、地方公共団体、公務員共済組合などの団体や住宅資金の長期貸付を行う法人、もしくは勤務先からの借り入れであること
・給与所得者が事業主の団体から借り入れを受ける場合は、金利が年0.2%以上であること(役員の会社からの借り入れは住宅ローン控除の対象外)
・給与所得者が事業主の団体から利子の補助を受ける場合、補助を差し引いたあとの利息が年0.2%以上であること
・親戚などからの個人的な借り入れではないこと
・中古住宅の購入時、前の所有者から引き継いだ債務ではないこと

また、「返済期間が10年以上であること」という要件もあるため、支払い時期が特に定められていない融資も制度の適用対象外となります。

 


□住宅ローン控除の計算方法

住宅ローン控除の適用額は、毎年年末時点の住宅ローン残高に対して1%の金額です。年間の控除額は最大40万円(新築未使用の長期優良住宅、低炭素住宅の場合は50万円)。10年間では合計400万円(新築未使用の長期優良住宅、低炭素住宅の場合は500万円)の控除が受けられます。

住宅ローン控除の適用期間は原則として10年間ですが、令和元年10月から令和2年12月までの期間に住宅ローンを組んで住宅を取得した人は、11~13年目までの期間でも控除が受けられます。この期間の年間控除限度額は、「物件取得価格の2%÷3」という計算式で算出します。

税額控除の対象となる税金は、基本的に所得税です。所得税から税額を差し引いてもまだ残った控除枠があれば、一部は住民税からも控除が可能(13.65万円と前年度課税所得の7%のうち、どちらか小さい方の金額)です。つまり、「所得税や住民税を合わせた金額」「40万円」「借入残高の1%」のうち、もっとも小さい金額が控除上限として適用されます。

たとえば次のような条件で、住宅を頭金なしの全額住宅ローンで購入した場合について考えてみましょう。

【設定条件】
・年収500万円(課税所得236万円)※昇給を考慮せず
・物件価格:土地と建物を合わせて3,000万円
・金利2%(全期間固定)
・元利均等返済
・返済期間35年
・借り入れ時期:2020年1月

 

経過年数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13
残高 2,940 2,879 2,817 2,753 2,689 2,623 2,555 2,486 2,416 2,345 2,271 2,197 2,120
残高の1% 29.4 28.79 28.17 27.53 26.89 26.23 25.55 24.86 24.16 23.45 22.71 21.97 21.2
所得税額 14 14 14 14 14 14 14 14 14 14 14 14 14
控除対象住民税 13.65 13.65 13.65 13.65 13.65 13.65 13.65 13.65 13.65 13.65 13.65 13.65 13.65
所得税+控除対象住民税 27.65 27.65 27.65 27.65 27.65 27.65 27.65 27.65 27.65 27.65 27.65 27.65 27.65
住宅取得価格の2%÷3 11~13年目のみ 20 20 20

 

実際の住宅ローン控除の対象となる金額は、表中にある赤文字部分です。つまり13年間の控除合計額は、次のようになります。この控除を受けることで300万円以上負担額が変わってくるわけです。

27.65×3+(27.53+26.89+26.23+25.55+24.86+24.16+23.45)+20×3=321.62万円

控除合計額 約322万円

 

もちろん、年収や借り入れ条件(利息、借入期間など)、住宅の取得時期などの条件によって、控除が受けられる金額は大きく変わってきます。気になる人は、事前に自分の年収や予算で控除額のシミュレーションをしてみましょう。

 


□住宅ローン控除の手続方法

住宅ローン控除を受けるには、確定申告で申請を行う必要があります。入居した年の翌年の確定申告期間中に、申請を行いましょう。

申請では適用要件を満たしていることを証明するための、各種書類の提出を求められます。次のような書類を用意して手続きしてください。

 

必要書類 概要 入手先
住民票の写し 自ら居住していることを証明します。 市区町村
残高証明書 住宅ローンの年末残高の金額を証明します。 住宅ローンの借入先金融機関等
登記事項証明書 住宅の取得年月日、住宅取得の対価の額、床面積を証明します。 法務局
建築請負(売買)契約書等 本人
源泉徴収票もしくは確定申告書(3年分)など 所得税額等を証明します。 源泉徴収票は職場、確定申告書は本人
中古住宅で築年数が木造20年以内、
マンション等耐火建築物25年以内に
当てはまらない場合、次のいずれか
・耐震基準適合証明書
・既存住宅性能評価書
・既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書
現行の建築基準に準ずる耐震性を有することの証明 建築士等
登録住宅性能評価機関
住宅瑕疵担保責任保険法人

 

これらは住宅の取得に関するものだけですが、つなぎ融資等を利用しており土地の取得に関する資金も借り入れ対象である場合は、土地の登記事項証明書や売買契約書も必要です。また、認定長期優良住宅や認定低炭素住宅を取得しており、優遇措置を申請する場合はそれらの照明も必要となります。

書類がいざ必要となってから集めると、結構な手間と時間がかかります。家づくりを進めている段階からすべての書類を1か所にまとめて保管しておき、申請時に困らないよう備えましょう。

サラリーマンの場合、2年目以降は職場の年末調整でも手続きが可能になります。1年目は必ず確定申告で手続きを済ませましょう。

 


□住宅ローン減税を過去に受けていた場合

過去に税金控除で税金を安くしてもらっていた場合でも、入居を始める前後の2年間に特別控除などを受けていない場合は、再びローン減税を申請することができます。

一度この制度を利用したことがあったとしても、この条件に当てはまる場合は、安心して再び申請を行いましょう。

 


□まとめ

住宅ローン減税(控除)は、累計で節税効果が数百万円にものぼる、効果の大きな優遇措置です。自分自身が住む家を、住宅ローンを利用して購入する人は多くが対象となります。入居翌年の確定申告では、忘れずに必ず手続きを行いましょう。

家づくりや住宅購入に関しては、住宅ローン控除以外にも国がさまざまな優遇措置を用意しています。疑問な点がありましたら、石川県小松市の株式会社イングにお気軽にお問い合わせください。

 

 

2019年4月27日 投稿|     
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